新会社の社長に就任した東山紀之氏(右)と副社長になった井ノ原快彦氏(撮影/松永卓也)

 手紙の中では「叔父ジャニー、母メリーが作ったものを閉じていくことが、加害者の親族として私ができる償いなのだと思っております」とつづられていた。

「そう決断せざるを得なかったんだろうと思いますけど、これに関しては、すごいな、よく決断したなと思いました」

 ジュリー氏の手紙の中には「診療内科の先生に『メリーさんはライオンであなたはシマウマだから、パニックを起こさないようにするには、この状態から、逃げるしかない』と言われ」たとある。この文面について、大島さんは

「メリーさんがライオンだったという話はいらなかったのではないかな。メリーさんは亡くなっているのに、そっちを悪者にして、でも責任は私にありますと言う。自分の責任を半減させるような言い方はよくないと思いました。ライオンであろうがウサギであろうが、僕らには関係のない話なので」

 被害救済については、元裁判官の弁護士3人による「被害救済委員会」が設置され、相談窓口も開設されている。会見では、すでに478人から相談が寄せられ、うち325人が補償を求めていることが明らかにされ、11月から補償を開始すると発表された。

「325人といっても、被害者の総数の1割にも満たないと思います。相談窓口を設けて1カ月もたたないうちに相談を寄せた人の数ですよね。実際に被害者は数千人はいると思います。今後もどんどん、増えるのではないでしょうか。11月から補償と言うけれど、僕らとは直接の対面はありません。まだ新体制もしっかり決まっていないのに、補償を始めますというのもおかしな話だとは思います。対話をしないことにはどういう話になるのかわからない。ジュリーさんとは手紙ではなくて直接会って話したいです」(同)

暮らしとモノ班 for promotion
ヒッピー、ディスコ、パンク…70年代ファションのリバイバル熱が冷めない今
次のページ