日本人がかつて性におおらかだったのは知られた話だが、果たしていつからなのか。本書は、近代以降の性風俗史を専門にしてきた著者が古代まで手を広げて完成させた性の通史だ。 イザナギとイザナミがどのような体位で交わったかを検証し、夜這いを始めたのは大黒さまと突き止め、古代の神々は混浴の果ての奔放な営みで生まれたと指摘する。 中世以降も祭りに伴う男女の雑魚寝や、夏の風物詩の盆踊りは男女が交じり合う乱…

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