厳しい残暑が続く中で白熱の優勝争いが繰り広げられている2024年のプロ野球ペナントレースだが、この暑さもいずれは収まり、肌寒い秋から冬の季節を迎える。となれば、気になるのが契約更改である。今季も年俸アップが見込まれる選手が多くいる一方で、大幅なダウン提示が免れない選手たちもいる。(文中の金額はすべて推定、成績はすべて9月16日終了時点)
最初に昨年オフを振り返ると、田中将大(楽天)が前年の4億2500万円ダウンに続く2億1500万円ダウン(4億7500万円→2億6000万円)が話題となった他、青木宣親(ヤクルト)が2億円ダウン(3億4000万円→1億4000万円)、丸佳浩(巨人)が1億7000万円ダウン(4億5000万円→2億8000万円)、菅野智之(巨人)が1億円ダウン(5億円→4億円)となった。果たして今オフはどうなるか。
最も気になる選手が、今季がプロ18年目の35歳、坂本勇人(巨人)だ。言わずと知れた巨人軍の顔であり、人気実力を兼ね備えたスター選手であるが、今季はここまで99試合で打率.238、6本塁打、29打点で、自己ワーストだった2022年(83試合、打率.286、5本塁打、33打点)と変わらない不甲斐ない成績となっている。すでに正遊撃手の座を明け渡して守備の負担が軽減している中での成績だけに苦しい。現在、村上宗隆(ヤクルト)と並んでNPB日本人最高年俸6億円となっているが、今季が5年契約の最終年であり、オフの大幅減俸は避けられない状況となっている。
その他、今季が7年契約の5年目の柳田悠岐(ソフトバンク)は故障による長期離脱によって成績的には48試合、打率.293、4本塁打、35打点と低迷しているが、昨オフに年俸見直しで2026年まで年俸5億7000万円とのこと。山田哲人(ヤクルト)も97試合で打率.213、11本塁打、34打点と不満の残る働きだが、今季がまだ7年契約の4年目で現在の年俸5億円は維持される見込み。改めて複数年契約の難しさを感じざるを得ない。