紀子さまの寄り添う姿勢

 泣き出してしまったひとりひとりにハグをし、言葉をかけられた紀子さまのこのときの行動をつげ氏はこう推察する。

「障がい者に寄り添う姿勢を見せられた紀子さまですが、ハプニングとも思われる場面でも落ち着いていらして、さらにハグをするというのはなかなかできないことですよね。

 このときの紀子さまのとっさの行動が、佳子さまに印象的な出来事として心に残っていらっしゃるのではないかと思います。手話も熱心に学ばれている佳子さまですが、手話を覚える以前に、紀子さまを通じて障がい者の方の気持ちを受け止める大切さを知ったのではないでしょうか。現在の佳子さまが障がい者の方たちに寄り添おうとされる、その根底には、紀子さまの姿があるのではないかと思います」

意外と厳しい!? 母・紀子さま

 いつも微笑みを絶やさない紀子さまだが、意外と子どもたちのしつけには厳しい!? らしさが垣間見えるエピソードをつげ氏が明かしてくれた。

悠仁さまが生まれたばかりのころの眞子さまと佳子さま

「岩手県大槌町にある『三陸花ホテルはまぎきく』の代表取締役の千代川茂さんが目撃したお話しです。千代川さんが、宿泊される秋篠宮ご一家を玄関でお出迎えし、部屋にご案内している時でした。お付きの方が佳子さまと眞子さんに『ご挨拶はしっかり!』と厳しく注意していたそうなんです。千代川さんは『こんなに厳しくされているんだ……』と驚いたとか。

『ご挨拶はしっかり!』というのはおそらく紀子さまの教育方針で、しつけがきちんと行き届いたお嬢様に育つようにと日常の礼儀作法に厳しくされていたのではないかと思います。だからなのか、佳子さまも眞子さんも『こんにちは!』『ありがとうございます!』と、元気に大きな声であいさつされていて千代川さんは本当に感心したそうです。

 佳子さまや眞子さんが幼い頃のエピソードですが、将来皇室の一員としてふさわしい立ち振る舞いができるように紀子さまは厳しく育てられ、人としての基本的なあいさつと相手への敬意をきちんと示すことを徹底するようにと伝えられていたのではないでしょうか。普段の母としてのご様子が垣間見えるエピソードですね」

 57歳のお誕生日を迎えられた紀子さま。母としての思いは子どもたちへ受け継がれていることだろう。

(AERA dot.編集部・太田裕子)

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