日本女子プロレス界“最高の悪役”　ダンプ松本が再注目される理由、貫いた“極悪ぶり”

　女子プロレスの極悪女王・ダンプ松本（以下ダンプ）が令和の今、大注目を浴びようとしている。悪役レスラーとして生きることを決め、徹底的にヒールを貫いた姿が改めて評価される日が来そうだ。

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「ダンプの功績に再び光が当たっている。名作を多く生んでいる『Netflix』のドラマの期待度も高いが、コンプライアンスに厳しい今の時代、やりたい放題だった時代のパフォーマンスが新鮮に感じるのかもしれない」（在京テレビ局スポーツ担当者）
　
『Netflix』で9月19日から始まる「極悪女王」が配信前にも関わらず大きな話題となっている。芸人のゆりやんレトリィバァがダンプ役で、ライバルのクラッシュギャルズ役を唐田えりか（＝長与千種）と剛力彩芽（＝ライオネス飛鳥）が演じる。また企画・脚本・プロデュースが鈴木おさむという豪華な布陣が揃った。

「宣伝映像が公開されるとダンプへの関心が一気に高まった。映像の中の暴れっぷりは脚色がなく、実際の試合会場で行われていたもの。プロレスはエンタメとはいえ、メチャクチャな行動が刺激的に感じる人も多いのだろう。もちろん当時を知っている人も喜んでいるはず」（エンタメ関連サイト編集者）

　規制が強まった現代では、テレビの地上波を中心に過度な暴力描写はできなくなった。昭和の時代とはいえ、今では想像できないほどの過激なシーンを演出してきたダンプへ興味を抱く人が多いのも納得だ。

　ダンプは1980年代に全日本女子プロレスが大ブームを巻き起こした時期、ベビーフェイス（＝善玉）「クラッシュギャルズ」に対するヒール（＝悪役）として暴れまくった。所属するユニット「極悪同盟」は竹刀やフォーク、一斗缶といった凶器を用いて、対戦相手を血まみれにするのがお約束だった。

「酷い凶器攻撃で日本中を敵に回した。試合会場では空き缶や卵までも投げつけられ、移動時には罵声とともに唾をかけられたこともあった。本人たちは辛かったはずだが、そういう姿を見せないプロのヒールだった」（元プロレス雑誌編集者）

　極悪同盟のメンバーが乗る移動用バスには物が投げつけられ、興奮したファンによって取り囲まれたこともあった。またカミソリ入りの手紙や、虫入りのケーキが届くことも日常茶飯事だったという。