那須塩原駅に到着したご一家。雅子さまに優しく髪を整えてもらう愛子さま=2005年7月、栃木県那須塩原市
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 天皇陛下と皇后雅子さまが8月30日、栃木県の那須御用邸でのご静養から帰京した。今回、日本赤十字社での勤務が忙しかった長女の愛子さまは同行しなかったが、那須を訪れるたびにご一家が訪れていたのが「那須どうぶつ王国」(那須町)だ。動物が好きで、心優しい愛子さまの成長を見続けてきた支配人は、社会人となった愛子さまとの再会を、心待ちにしている。

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 ご一家が初めて那須動物王国を訪問したのは2006年のご静養のとき。

 当時皇太子だった陛下と雅子さまが、学習院の幼稚園生だった愛子さまを連れてきたのが最初で、それからご一家は、那須に滞在した際はいつも訪れるようになった。

 ご一家の案内役を支配人として務めてきたのが、那須どうぶつ王国を経営する那須高原リゾート開発で現在、代表取締役を務める鈴木和也さん。成長する愛子さまの姿を見てきたひとりだ。

「愛子さまは、とにかく動物や生き物がお好き。8月のお盆を過ぎると、那須はトンボが飛び交う季節になります。4歳、5歳ごろの愛子さまは、トンボを追いかけたり、動物にエサをあげたりと興味のままに動かれる」

 ちいさな愛子さまのお気に入りだったのはウサギ。抱っこしたり、なでたりといった触れ合い、そしてニンジンやキャベツといったエサをあげるのが、とてもお好きだったという。

 鈴木さんは、懐かしそうに思い出を振り返る。

「ほかの動物やイベントを回る時間も予定に入れていますが、お子さんですから、なかなか予定通りには行きません。ウサギとの触れ合い時間も1時間が3時間に延びたり、次の動物のスペースからまたウサギの場所に戻ったり。半日、ウサギと一緒にいらっしゃることもありました」

 陛下も雅子さまも、時間だからと急がせることはしなかった。愛子さまが興味を持つことをゆったりと見守っていたという。

3歳の誕生日を前に、手遊び歌に合わせてダンスを披露する愛子さま。愛らしさに、見ている方も思わず笑顔になってしまう=2004年11月、東宮御所の内庭、宮内庁提供

小銭ありますか?

 愛子さまが、カプセルに入った「ガチャガチャ」に熱中したのもこのころ。玩具ではなく、馬のエサが入ったものだった。

 100円硬貨を入れると、カプセルに入った粒状の固形飼料(ペレット)が出てくる。カプセルから取り出したペレットをスコップに乗せて、馬にあげるのだ。

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100円硬貨も使い切り…