「部下や女性に頼らない。男の沽券に関わるという感覚がある」
「無意識に雑務は女性に振るなど、公平に扱っていないことに気づいていない」
「本人に確認せず『家庭・育児が大事と考えているだろう』と決めつけて業務を割り振る」
一方、配慮してほしいところで配慮しないという声も。
「男女平等を掲げて、育児中の女性として困難な業務(時間外等)を依頼してくる」
「空調の温度を下げがち」
東レ経営研究所のDE&I共創部部長の宮原淳二さんは、回答にショックを受けたという。
「読んでいて、つらくなりました。半分くらいは自覚していましたが、こういうふうに見られていたんだと思いました」
職場にはびこる男性中心のルール。それは、会社を築いてきた男性たちが作り上げた文化であり、成功体験でもある。
宮原さんは「問題は、男性中心の文化が、女性の活躍の壁になっていること」と指摘する。男性中心の文化があることで、女性は仕事の機会を失い、上司からは期待されなくなるという。
「ただ、男性は無意識に行っていて悪意はないのだと思います。女性の部下を持つのが初めてで、どう扱っていいかわからない男性もいます」(宮原さん)
(編集部・井上有紀子)
※AERA 2024年9月2日号 より抜粋