精神科医Tomyさん
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 誰しも、仕事や友人との遊びで「人疲れ」を経験したことがあるはずだ。特に内向型の人は、「一人の時間」が無いと消耗してしまう。「人と一緒にいることは、思った以上に脳に負荷をかけている行為」と語るのは、精神科医Tomy氏。

 新刊『「内向的な人」の幸福戦略』の中で、人疲れしないためのヒントを解説している。同書から一部抜粋して解説する。

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Q:人と長時間いると疲れてしまいます。

精神科医Tomy:誰かと長時間一緒にいると疲れるのは、実は当たり前のことなんですよね。だって相手は他人なんですから。多かれ少なかれ気づかいや配慮もしますし、「何を今考えているのかな」などと案じたりもします。あまり共通点のない人だと話題を考えたりもします。

 誰かと一緒にいるのって、思ったよりも脳に負荷をかけている行為なんですよね。当然疲れにもつながってきます。ただ、どれぐらい一緒にいれば疲れるかは、個人差があります。

 気ごころ知れた仲であれば、ある程度長くいられます。お互いどんな人間かわかっているから、エネルギーをあまり使わずに済むからです。しかし、知り合ったばかりか、知ってはいるけどあまり一緒に行動したことのない人ならば当然疲れやすくなります。

 また相手が上司だとか、立場上遠慮が必要な相手でも疲れやすくなります。つまり、アナタと相手の関係性や相性によって変わってくるということです。

 ですから長時間いて疲れてしまうことを悩む必要は全くありません。やるべきことは、相手によって一緒にいる時間を上手に調整することです。

 疲れを感じるぐらい一緒に居るのは、長く一緒に居すぎなんです。それをやってしまうと「この人といると疲れるなあ」と錯覚してしまい、その人自体と上手く行かなくなる可能性があります。

 アテクシとしては「楽しくて、もうちょっと一緒に居たいけどな」と思うぐらいで切り上げるのがオススメです。それぐらいだと、「また会いたいな」と思いますし、お互いの好感度も高くなるからです。

 もし、事情があってそれ以上長くその相手と過ごさなければいけないときは、理由を作って自分だけの行動をしてください。たとえば本を読むとか、少し仕事をするとかです。

 他人といるのが苦手と感じている人は、たいていはこの調整が上手くできていないだけなんですよ。何もへこむ必要はないのです。

 ちなみに、ごく稀に長時間一緒にいても疲れない相手もいます。こんな人に出会ってしまったら、それはもう運命の人といってもいいぐらいです。その出会いを大切にしてくださいね。とはいえ、無限に一緒に居ても疲れないなんてことはないので、ちゃんと時間調整はしましょう。

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「内向的な人」の幸福戦略