8月31日はダイアナ元妃の命日だ。1997年のこの日、フランス・パリで起きた交通事故により、36歳という若さで亡くなったダイアナ元妃。その人気は今なお衰えず、まつわる話題の注目度も高い。元妃の次男・ヘンリー王子の妻メーガン妃が、元妃から譲り受けたピアスを身に着けていたことが話題になったが、何かとお騒がせな王子とメーガン妃、そして英王室について、よく読まれた記事を振り返る(「AERA dot.」2023年7月22日配信の記事を再編集したものです。本文中の年齢等は配信当時)。
【写真】エリザベス女王の行事で「ほぼ末席」に通されたヘンリー王子夫妻
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アメリカに住むヘンリー王子(38)が「英王室に戻りたい」として兄のウィリアム皇太子(41)に電話をしたとミラー紙が報じた。父である国王にまた仕えたいと希望する。皇太子は突然の申し出に驚き、その場ではっきりした返事はしなかったという。
ヘンリー王子とメーガンさん(41)が王室離脱をしてから3年以上が過ぎた。当初二人はアメリカ人から歓迎された。英王室という権威に反旗を翻し、自立すると高らかに宣言した勇気がたたえられたのだ。メーガンさんは凱旋した英雄のようだった。多くのインタビューをこなし雑誌の表紙を飾り、講演も続いた。しかしあっという間に評判が落ちる。スポティファイの契約は打ち切られ、「詐欺師」とまで糾弾された。ネットフリックスのドキュメンタリー「ハリー&メーガン」は、2025年の契約更新を確実にするため、のどから手が出るほど欲しかったエミー賞の候補作にすら選ばれなかった。
クリスチャン・ディオールのアンバサダー就任もたちまち全面否定され、映画「ボディガード2」のヒロインとしてメーガンさんが俳優復帰する話もいつの間にか立ち消えた。スタッフは短期間で次々と去り、親しかった友人らは距離をおくようになった。あれもダメこれもダメの八方ふさがりに陥り、二人は経済的に追い詰められていった。
一方、支出はこれまで通りだ。約16億円の豪邸は固定資産税が年に約1千万円かかる。警備費は年に約5億円。メーガンさんの衣装代は1千万円をくだらない。家事をするハウススタッフもいるし、庭のプールとテニスコート、階段状のバラ園などの世話に専門家が必要。維持費の合計は年間約7億円以上とされる。
それでも、王子はダイアナ元妃から約14億円、エリザベス女王の母である皇太后からの約23億円という遺産が入り、また王子の軍人年金などで贅沢を慎めば十分に暮らせるはずだ。しかし今のところ、ダウンサイズの様子は見られない。