斎藤知事(右)に県市長会が要望書を提出した

「かなりやばいことをしていると聞いた」

 阪神オリックスの優勝パレードの寄付を集めるため、信用金庫への補助金を増額してキックバックさせたという疑惑については、こんな回答がある。
〈当該補助金の補正予算は査定途中で、1億円から片山副知事の鶴の一声にて3億円増額されており、これが告発文書のパレード寄付金へのキックバック額と合います〉
〈担当課の職員から、パレードのお金に関して、かなりやばいことをしている、こんなことやってられない、という話を聞いた〉

 もはや、まともな県政が行われていたとは思えなくなってくる。

県市長会が異例の要望書

 百条委員会と同じ23日、兵庫県の市長で構成される「兵庫県市長会」が、「県政が停滞」しているとして、「収束に向けて最善の努力」を求める異例の要望書を斎藤知事に提出した。

 だが、これを受けた斎藤知事は、
「百条委員会で事実関係を明らかにしていきたい」
 などと語るばかりで“居座り”が続きそうな様子だ。

 23日の百条委員会に証人として出席した証人の中には
「斎藤知事の記者会見は腹立たしい」
 と怒りを露にする県職員もいたという。

 前の兵庫県明石市長で、斎藤知事から携帯電話の「着信拒否」をされている弁護士の泉房穂氏はこう話す。

「斎藤知事への県民不信は最高潮で、県政は停滞するばかり。百条委員会も、もっとペースをあげて早くやれないのだろうか。斎藤知事の発言からも辞めるつもりはないでしょう。それなら、県議会がまとまって不信任を突き付け、斎藤知事を辞めさせるしかないと思う」

 8月30日の百条委員会では、斎藤知事自身が証人として出席する予定だ。百条委員会での証言拒否や虚偽の陳述があれば罰則が科せられることになる。

(AERA dot.編集部・今西憲之)

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