巨人・畠世周(左)と広島・高橋昂也(右)(写真提供・読売ジャイアンツ/広島東洋カープ)
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 2022年オフから行われている現役ドラフト。昨年は細川成也(DeNA→中日)、大竹耕太郎(ソフトバンク阪神)が大ブレイクし、今年も水谷瞬(ソフトバンク→日本ハム)が交流戦MVPを受賞するなど、新天地で活躍を見せている選手が目立つ。今年オフの現役ドラフトについては開催時期が発表されていないが、大きな変更はないと予想される。そこで今回は移籍をきっかけにブレイクしそうな候補を探ってみたいと思う(成績は8月25日終了時点)。

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 セ・リーグの投手でまず面白い存在になりそうなのが畠世周(巨人)だ。2016年のドラフト2位で近畿大から入団すると、1年目に先発としていきなり6勝をマーク。その後リリーフに転向し、2021年には52試合に登板するなど活躍したが、その後は故障もあって低迷。昨年は一軍登板がなかった。今年は7月14日のDeNA戦で2年ぶりに一軍登板。3回を投げて1失点、3奪三振とまずまずの投球を見せたが、7月22日に登録抹消となりその後は一軍昇格を果たせていない。それでも二軍では32試合に登板して防御率1.60、WHIP(1イニングあたりの被安打プラス与四球)も0.80と安定した投球を続けている。巨人は昨年オフにもトレードなどでリリーフを補強しているだけになかなか出番はないが、まだまだ力はあるだけに、他球団であれば戦力となる可能性は十分ありそうだ。

 セ・リーグの投手でもう1人名前を挙げたいのが高橋昂也(広島)だ。高校時代は寺嶋成輝(元・ヤクルト)、藤平尚真(楽天)、今井達也(西武)とともに“高校ビッグ4”と呼ばれ、2016年のドラフト2位で広島に入団。5年目の2021年には先発として5勝をマークして開花を予感させたが、翌年以降は二軍暮らしが続いている。チームの左投手を見ても森浦大輔、塹江敦哉、黒原拓未、ハーンなど充実しており、なかなか出番がないのが現状だ。ただ二軍では23試合に登板して防御率は4点台にとどまっているが、22回を投げて23奪三振を記録しており、三振を奪えるのは魅力である。今年で26歳とまだ若さがあるだけに、環境が変われば復活も期待できるだろう。

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西尾典文

西尾典文

西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から専門誌に寄稿を開始。修了後も主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、AERA dot.、デイリー新潮、FRIDAYデジタル、スポーツナビ、BASEBALL KING、THE DIGEST、REAL SPORTSなどに記事を寄稿中。2017年からはスカイAのドラフト中継でも解説を務めている。ドラフト情報を発信する「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも毎日記事を配信中。

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移籍でブレイクしそうなパ・リーグ選手の候補は?