ボケを保護できるシャープネス機能も便利だ。シャープネス機能というと基本的に画像全体に効果がおよぶため、アウトフォーカス部分が不自然にザラついたりノイズが浮いたりしてしまう。そのため、ボケを生かした写真では使いづらかった。しかし、新しい「ナチュラルシャープ」では、「ぼけ味保護」機能ならボケを維持したままピント面のみをシャープにできる。
 Pro7ではトーンカーブにも手が加えられた。トーンカーブは便利なツールだが、画像の彩度が変わってしまうというデメリットもある。特に彩度の高い画像では、色飽和を起こしてしまうことも少なくない。しかし、「輝度トーンカーブ」なら彩度を維持したまま画像の明暗やコントラストを調整できるのだ。
 今回、画像の部分処理が簡単にできるようになり、現像から編集までトータルで作業でき、これ一本でクオリティーの高い画像に仕上げられるといっても過言ではない。現在、すでにシルキーピックスを使っているユーザーにとって、アップグレードする価値は大いにある。

手前にある森が暗くツブれ気味で、はっきりしないディテールを「段階補正フィルタ」で補正する。3本の平行線が表示されるので、外側の2本を動かして範囲を指定する。調整できる内容は「円形フィルタ」と同じ。鉛色の曇り空の明暗と階調を維持しつつ森の部分を明るくできる
手前にある森が暗くツブれ気味で、はっきりしないディテールを「段階補正フィルタ」で補正する。3本の平行線が表示されるので、外側の2本を動かして範囲を指定する。調整できる内容は「円形フィルタ」と同じ。鉛色の曇り空の明暗と階調を維持しつつ森の部分を明るくできる


背景をボカして鉢植えの花を強調するよう撮影した。一般にこのままシャープネス処理をすると、ボケの部分はザラついて見苦しくなる。「ナチュラルシャープ」なら、ボケをどのくらい保護するか指定でき維持できる
背景をボカして鉢植えの花を強調するよう撮影した。一般にこのままシャープネス処理をすると、ボケの部分はザラついて見苦しくなる。「ナチュラルシャープ」なら、ボケをどのくらい保護するか指定でき維持できる


カラフルなアロハシャツを撮影したが、コントラストが低くメリハリに欠けている。「輝度トーンカーブ」でコントラストを高くした。処理前と処理後の画像を見てわかるように、画像全体の彩度は維持できている
カラフルなアロハシャツを撮影したが、コントラストが低くメリハリに欠けている。「輝度トーンカーブ」でコントラストを高くした。処理前と処理後の画像を見てわかるように、画像全体の彩度は維持できている


◆ 斎藤勝則


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Windows
●OS:Windows Vista/7/8/8.1/10(Windows10は制限あり、
タブレットモードは非対応)●CPU:Intel Pentium4以上/AMD Athlon 64以上。64ビット対応推奨●メモリー:2GB以上。4GB以上推奨●ハードディスク:10GB以上の空き容量●ディスプレー:1024×768以上

Mac
●OS:Mac OS X v10.6.8~v10.11●CPU:Intel Core 2 Duo以上で64ビット対応のもの●メモリー:2GB以上。4GB以上推奨●ハードディスク:10GB以上の空き容量●ディスプレー:1024×768以上

●価格:2万8080円。アップグレード版、Developer Studio Proシリーズからは1万1232円、Developer Studioシリーズからは1万6848円、カメラ同梱版からは2万2464円、デイジーコラージュシリーズなど同社のほかの製品からは2万2464円。いずれもダウンロード版のみ
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