百田:いつも言葉って難しいなって思うし、表現の仕方ってすごい難しいなって思う。だからこそ、思いがちゃんと伝わった時とか、誰かのためになった時には、すごい喜びを感じたりもします。

ゆりやん:ちょっとずつですよね、そういうのって。きっと誰しも急にできるようになるわけじゃなくて。

百田:あと、人が作ってくれたものの中に飛び込んで、自分がその色に染まる瞬間もすごい好きです。

ゆりやん:ああ、わかります。

百田:自分だったらこう表現するかな?っていうのを、それにプラスしていくのも好き。いろんな経験を重ねるうちに、「これ楽しいな」って感じる瞬間が少しずつ増えてきたなって思います。

ゆりやん:全く同じです。なんかまねしてるみたいになっちゃってすいません。

百田:いえいえ(笑)。でも、ゆりやんさんって、全部一人で世界観を作り込んでいるようなイメージがあります。

ゆりやん:確かに、ネタに関しては自分が思うようにやってますけど、最近はものづくりとか、いろんな仕事をさせていただいていて。プロフェッショナルな方の技術とかアイデアとかと融合して作らせてもらうときに、「あ、面白いかも」と思えるようになって。

百田:なるほど。いろんな人の意見を取り込んで作ることも楽しいんだって。大きい変化ですね、それは。

○ゆりやん・れとりぃばぁ/1990年生まれ、奈良県出身。2017年、女芸人No.1決定戦「THE W」第1回大会で優勝。21年、「R-1グランプリ」優勝。主演を務めるNetflixドラマ「極悪女王」が9月19日配信開始予定

○ももた・かなこ/1994年生まれ、静岡県出身。アイドルグループ「ももいろクローバーZ」のリーダー。2016年にNHK連続テレビ小説「べっぴんさん」でメインキャストを演じた他、俳優として多数の作品に出演

(構成/編集部・藤井直樹)

AERA 2024年8月12日-19日合併号

※この対談の続きは8月17日発売の「AERA 8月26日増大号」に掲載します。