2018年に“二刀流”として大阪桐蔭を甲子園春夏連覇に導いた夏から6年の時が経った。4球団競合の末に中日入りし、プロ入り後は遊撃手として勝負することを決めた。地元の岐阜出身ということもありルーキーイヤーからスターに成長する姿を多くのファンが思い描いていただろうが、伸び悩みが目立っている。

 ポジションも当初は遊撃手だったが、一軍で試合出場を増やした2021年シーズンには主に外野手として起用され、そして翌シーズン途中には野手から投手に転向。リリーフとして25試合(1試合は先発)に登板したが、投手としてさらなる飛躍が期待された昨年はわずか2試合の登板のみに終わった。

「大きくなった下半身など体はプロ仕様になっているが、技術的には一軍レベルに達していない。二軍ではそこそこ結果は出しても一軍では使えない。文字通りの一軍半の選手となってしまっている」(スポーツ紙野球担当)

 今年の根尾は5月にリリーフで2試合に登板して防御率5.79とイマイチだったが、先述の通り二軍で結果を残していることから、今シーズン初先発でのピッチングには注目が集まっていたが……。

「投手として厳しいという声が多い。しかし野手としてもプロ入り以来、内外野で多くの出場機会を与えられたがモノになっていない。現実的に考えればどちらでも使えないとも言える。戦力として計算できないという評価になっている」(在京球団スコアラー)

 現在の24歳という年齢は大卒2年目と同じで、まだまだこれから成長していくことが期待できる時期ではある。投手に本格的に転向してからも長い時間は経っておらず、まだチャンスは与えられるべきだが、苦しい状況なのは明らかで“戦力外”という言葉もちらつくようにはなってきた。

「球団内でも『できれば使いたい選手』という声は多い。地元・岐阜出身でお客さんを呼べる選手という強みもある。何とか戦力になれるくらいにはなって欲しいのですが……」(中日関係者)

「営業面で考えればこれからも保有したい選手。しかし年齢を考えれば伸び代はどんどん少なくなる。他球団で覚醒する可能性があるのなら、早めに放出するのも1つの手だと思う」(スポーツ紙野球担当)

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今季はもう一軍で起用されない可能性も…