74年の第56回大会では、エース・定岡正二を擁する鹿児島実と1年生スラッガーの原辰徳がいた東海大相模(神奈川)が対戦。その準々決勝も夜の甲子園での名勝負として知られ、追いつ追われつの攻防は延長十五回、3時間38分に及んだ。

第56回大会、鹿児島実対東海大相模。15回を投げ抜き勝利に導いた投手・定岡の周囲にナインが集まる

 今夏の甲子園大会は、暑さ対策として午前と夕方に分けて試合を行う2部制を開幕から3日間に限って導入する。今夏の取り組みを試金石として、高校野球に新たな風が……。夜の甲子園が創り出す熱戦は、その度合いをより深めながら夏の風物詩の一つとなっていくだろうか。
(佐々木 亨)

※AERA増刊「甲子園2024」から

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