(イラスト:おーるい みちひさ)
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5日、東京株式市場で日経平均株価は過去最大の下げ幅となり、先週末に比べ4451円28銭安い3万1458円42銭で取引を終えた。1日の下落幅としては1987年にアメリカで株価が大暴落したブラックマンデーの時の下げ幅、終値ベースで3836円48銭を超え、過去最大の下げ幅を更新した。株価が急落したときに読んでおきたい過去の記事を振り返る(「AERA dot.」2024年7月14日配信の記事を再編集したものです。本文中の年齢等は配信当時)。

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お金が減るのが怖い」人も抵抗感なく始められる資産運用の決定版。国の年金運用とそっくりな投資信託を積み立てる方法で、おすすめの投信を紹介する。AERA 2024年7月15日号より。

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AERA 2024年7月15日号より

 値上げラッシュで家計が圧迫され、将来に備えて月々数万円を貯金するだけで精一杯。その貯金を投資に回すとお金が減る可能性もある。そんなの絶対に嫌だ──。そう思う人は多い。

 金融庁はNISA、厚生労働省はiDeCoという制度を設け、「貯蓄から投資へ」のシフトを誘導している。簡単に言えば、どちらも投資に関する税金を優遇するものだ。

 インフレと円安のダブルパンチでも、少しでも豊かな暮らしのために、ちょっぴりお金に働いてもらいたい。そこで本誌が提案するのは、リスクが気になる人でも抵抗感なく始められるNISAとiDeCoの活用法である。NISAでは極力リスクを抑えた投資信託を選び、iDeCoではノーリスクの定期預金が中心の運用をする。インデックス投資アドバイザーのカン・チュンドさんに取材した。

「資金的な余裕はあるのに、リスクを恐れて踏み出せない人は多いです。むしろそのほうがサイレントマジョリティー(積極的に発言しない多数派)でしょう。そういう方に手を差し伸べられていないのは、大いなる欠損だと思います」

 2024年3月末で、NISAは2322万口座(金融庁)。休眠口座も含まれているだろうが、これらすべてが稼働していたとしてもNISA口座を持たない人のほうが多い。カンさんの言う通り「踏み出せない人、その気がない人」が多数派だ。

株式100%が是か

 現在、NISAで買われている一番人気は「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」、その次が同「米国株式(S&P500)」だ(主要ネット証券5社、24年1~3月/本誌調べ)。初心者向けのガイド書でも「資産運用は株式100%のインデックス投資信託で決まり!」といったアドバイスを見かけるが、「『決まり!』ではない」とカンさん。

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中島晶子

中島晶子

ニュース週刊誌「AERA」編集者。「AERA」とアエラ増刊「AERA Money」の編集担当。投資信託、株、外貨、住宅ローン、保険、税金などの経済関連記事を20年以上編集。NISA、iDeCoは制度開始当初から取材。月刊マネー誌編集部を経て現職

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大西洋平

大西洋平

出版社勤務などを経て1995年に独立し、フリーのジャーナリストとして「AERA」「週刊ダイヤモンド」、「プレジデント」、などの一般雑誌で執筆中。識者・著名人や上場企業トップのインタビューも多数手掛け、金融・経済からエレクトロニクス、メカトロニクス、IT、エンタメ、再生可能エネルギー、さらには介護まで、幅広い領域で取材活動を行っている。

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