パリ五輪スケートボード女子ストリートで吉沢恋(ここ)選手(14)が金メダルを獲得したことに日本中が沸いた。7月31日、羽田空港に降り立った吉沢選手は「練習のときに足首をケガしてしまって、最初はちょっと無理かなと思ったんですけど……(中略)運というのも自分にあったんじゃないかな。全部が奇跡だった、うれしかった」と喜びを語った。国際大会での経験が浅い吉沢選手はスポンサーなし、マネジメント事務所なしという状況だったが、地元・相模原市の公園などを拠点に技術を磨いた。パリ五輪で一躍脚光を浴びた中学3年生の少女の素顔について、地元関係者を取材した。
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吉沢選手の原点ともいえるのが、相模原市中央区にある小山公園のスケートボードエリアだ。4歳年上の兄の影響で7歳からスケートボードを始めた吉沢選手は、当時からここで練習していたという。
公園で練習する息子を迎えに来たという保護者は、吉沢選手の金メダル獲得の瞬間を「長い間ずっと見ていた子が世界を取る瞬間を見て、言葉が出なかった」と振り返る。
「いつもあいさつを欠かさないココちゃんはとても明るくて、みんなに分け隔てなく接してくれていました。こうすると良いよ、とアドバイスもくれて、励ましてくれる。みんなから頼られているし、友達みたいにフランクに接してくれました」