女性はバスタ新宿からは富士河口湖町に向かうところだった。外国人旅行客も多かったので、ちょっと心配していたようだった。
それでもSNSを眺めると、高速バスに乗る前に「マクドとファミマで食料購入して」とか、「マクドで買って」といった書き込みもあった。
これらの投稿に対しては、「あなたたちが思っている以上に油の匂いきついですからね」「締め切った空間で匂いが強いもの食べられたら普通にきついし、やめてほしい」などと、ファストフードの持ち込みを批判する書き込みが圧倒的に多かった。
関西は『551』の肉まん持ち込む外国人が多い
大阪、京都両府から全国各地へ向かう高速バスを運行している近鉄バス(本社・大阪府東大阪市)によると、関西圏ではファストフードのにおいが気になるという相談が年に数件程度寄せられているといい、その数は少しずつではあるが年々増えてきているという。そのほとんどは外国人観光客が、ルールを知らないで使っているケースが多いようだ。
同社の担当者はこう話す。
「マクド(マクドナルド)などのファストフードに加え、関西は『551』の肉まんなどを持ち込む外国人の方が多い印象です。高速バスは換気されているとはいえ、席と席の距離が近いので、においが伝わりやすいです。食べている人たちよりもまわりの人たちの方が敏感に反応してると思います」
「551」というのは、大阪名物で知られる「551蓬莱(ほうらい)の豚まん」。土産品としても定番で、今回と同様に、新幹線の中で食べていいの?よくないの?といったテーマでよく話題になる商品だ。
ただ、近鉄バスのホームページなどを見ると、「においの強い食べ物は持ち込まないでください」という書き方にとどまる。バスタ新宿にも「飲酒禁止」という張り紙はあったが、食べ物の持ち込みを禁止するような張り紙はなかった。