注意書きのシールも

 バス会社が言うように、明確な対策をとるのは厳しそうだ。

 しかし、北折教授はそれらを踏まえたうえで、

「以前、新幹線にたこ焼きを持ち込まないで下さい、という話が問題になっていましたが、容器に『新幹線車内および駅構内でのお召し上がりはご遠慮願います』との明示があるシールが貼られたたこ焼きがありました。高速バスは新幹線よりさらに密閉空間ではあるので、PA(パーキングエリア)などと協力して、商品に注意書きとしてシールを貼ることもできるかもしれません」

 としており、バス会社側と店側との連携によって対策としてできることはある、との見方を示した。

「ただ、この手の規制はやりすぎると、乗り物がもはや移動手段の一つでしかなくなり、乗り物内での飲食を“旅行の醍醐味”としている人にはつまらなくなるかもしれません。もちろん、多くの人が気持ちよく利用できることが望ましいですが、近い将来、高速バスや新幹線でビールも飲めなくなるという日が来るかもしれません」(北折教授)

 乗り物での移動を快適にしたいがための行動が、結果的に飲食の禁止につながってしまう……。そうならないようすにするためにも、周囲への配慮を欠かさないようにしていくほかないのかもしれない。

(AERA dot.編集部・小山歩)

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