鳥居みゆき

「もうテレビに出たくない」

 鳥居のデビューは2000年だが、ブレークしたのは7年後。長い下積みを乗り越え、絶妙な狂気を演じた“マサコ”で、当時流行していたネタ披露系番組でインパクトを与え、ピン芸人日本一を決める「R-1グランプリ」でも結果を残した。

「強烈なキャラクターで一気に注目を集め、『ロンハー』などバラエティー番組でも爪痕を残しましたが、本人の意思もあったのか徐々にテレビの露出は減っていき、単独ライブや舞台へと軸足を変えていきました。狂気キャラとして消費されることに本人も抵抗があったようで、08年にリリースした自身の初主演DVDの舞台あいさつで『もうテレビに出たくない』と話していたこともありました。台本通りの行動を『乱入』と言われたり、コント中でなくても過剰にキャラクターを演じることを求められたりすることに疲れてしまったのかもしれません」(放送作家)

 そもそも、鳥居は芸人志向ではなかったようだ。過去のインタビューでは、鳥居はブレークのきっかけについて、事務所の先輩である髭男爵の山田ルイ53世から「いちばんやりたくないことを組み合わせてやれ」と助言され、嫌々リズムネタに挑んだと語っていた(「CHANTO WEB」2022年7月6日配信)。

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実は芸人として「すごいテクニカル」