演説する石丸伸二氏=24年6月
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 都知事選で二位に躍進した石丸伸二氏。注目の記事をふり返る。(この記事は「AERA dot.」が2024年7月5日に配信した記事の再掲です。年齢、肩書は当時のもの)。

【写真】ものすごい人だかり!演説を聞き、その様子を撮影する聴衆ら

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 投開票日が7日に迫る最終盤の東京都知事選挙。現職・小池百合子知事と蓮舫氏による一騎打ちの様相だが、気になっていた”第三の男”の注目度が日増しに上がってきている。SNSを駆使して挑む、前・安芸高田市長の石丸伸二氏。猛暑のなか、都政にも、選挙にも関心のなかった人たちが演説に集まる。石丸氏は選挙戦にどのような影響をもたらすのか。紫色に統一された支援の人たちには、実は特段の結束力がない。そこがこの候補の大きな特徴だという。

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にぎわう吉祥寺演説

 7月2日午後6時40分。JR吉祥寺駅前。500人はいるだろうか。若い人ばかりかと思っていたが、意外にスーツ姿のサラリーマン、ミドルエイジの姿も目立つ。女性が多い。

 演説開始まであと20分。陣営のボランティアによって規制線が張られる。規制線の中は、蒸し暑さと相まって異様な熱気につつまれる。ボランティアに限らず、ほとんどの人がトレードマークの紫色のシャツやタオルを身に着けている。

演説を聞き、その様子を撮影する聴衆ら=24年7月、小山歩撮影

 石丸氏が到着した。湧き上がるような拍手と歓声。アイドルが来たような盛り上がりようだ。通りがかりの人も立ち止まり、スマホで写真をとりだす。人の波は、演説会場の駅前にとどまらず、少し離れたバスロータリーにも及ぶ。演説は15分ほどで終わった。

「石丸さんが来ているというので、見てみたかった」

 演説に聞き入っていた専門学校生、岩崎伸吾さん(21)。政治に興味はないという。

 「たまたまYouTubeで石丸さんを見かけたのがきっかけです。安芸高田市の議会で、はっきりものを言う姿が、見ていて爽快だったんです。吉祥寺に来ているらしい、と友達から聞いたので、なんだか見てみたくなりました」

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選挙が「推し活」?