大人っぽい雰囲気になった篠原ともえ(写真:つのだよしお/アフロ)

オフィスには電車通勤

 タレントが副業でアパレルブランドを出すのとはワケが違う。デザイナーになるため、芸能界の仕事をセーブしていたこともよく知られている。

「メルカリマガジン」(21年8月31日配信)では、表舞台の仕事とモノづくりをする裏方の仕事と、どちらも大好きだったが、アーティストの衣装まで手がけさせてもらえるようになり、デザインの仕事が大きくなっていったと話していた篠原。そんな中、表舞台の仕事に時間が割けなくなってきたのと同時に、デザイナーとしてもっとスキルを上げたい気持ちが芽生え、だったら一度デザインの方に舵を切って見ようと思い、40歳を機に仕事を休んでSNSも全部やめ、20代のときに通った服飾系の大学のオープンカレッジで学んだという。

 仕事を長く休むことは不安だったが、悩み始めると何も生み出さないまま時間が過ぎてしまうので、授業以外の時間も図書館に行ったり手を動かしたり作品を見に行ったりと、頭をデザインで一杯にしたとも語っていた。そのように退路を断ってファッションデザイナーという道に挑戦したところに覚悟を感じる。

 前出の編集者は篠原の現在の活動についてこう話す。

「20年に夫とクリエイティブスタジオを立ち上げ、現在はチームでデザインに取り組んでいます。それまでは生活が不規則だったらしいのですが、会社を作ってからはオフィスに毎日通い、朝8時頃に起きて10時には出社、夕方までに仕事を終わらせて夜12時には寝るという生活になったと以前にインタビューで明かしていました。通勤時間も楽しく、電車の窓から木々を見て季節の変化を感じたり、早く起きた日は手前の駅で降りて街や人々を観察しながら歩いたりして、そうした小さな気づきが創作のヒントになっているそうです。そんな丁寧な暮らしぶりが外見にも表れ、今の美しさや品につながっているのかもしれません」

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若い頃から目立っていたプロ意識