各地で梅雨明けも進み、7月も終盤戦です。最近「AERA dot.」で掲載された記事のなかで、特に読まれたものを「見逃し配信」としてお届けします(この記事は6月11日に「AERA dot.」で掲載されたものの再配信です。年齢や肩書などは当時のもの)。
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【※ネタバレ注意】以下の内容には、アニメ、既刊のコミックスのネタバレが一部含まれます。
柱稽古が順調に進み、アニメ5話目では恋柱・甘露寺蜜璃と、蛇柱・伊黒小芭内、そして風柱・不死川実弥の訓練の様子が描かれた。炭治郎と善逸の面白みも加わり、楽しいシーンが多く見られるなか、不死川兄弟の再会では、深刻な空気がただよった。大きく成長した弟・玄弥を見ても、兄の実弥は厳しい態度を変えようとしない。果ては、玄弥に対して「目潰し」の攻撃まで…。なぜ兄弟はすれ違ってしまうのか。柱稽古中に起きた、不死川兄弟の「会話」から考察する。
不死川実弥の「風柱」としての顔
厳しい柱稽古が進む中、柱たちの隊士への思いが少しずつ明らかになっている。元音柱・宇髄天元は、鬼を恐れる者たちに新たな気づきを与え、霞柱・時透無一郎は、実戦における命のやりとりの緊張感をあらためて教えていた。
恋柱・甘露寺蜜璃は優しく明るい様子ではあるのだが、稽古では本当に手加減ができているのか、「地獄の柔軟」を見ていると少し怪しくはある。それとは対照的に、処刑場を彷彿(ほうふつ)とさせるような状況で稽古をつけながら、隊士への気づかいをみせるのは蛇柱・伊黒小芭内だった。柱の個性もさまざまだが、いずれも隊士への思いやりがあった。
しかし、風柱・不死川実弥の訓練は過酷だった。打ち込み稽古で見せる彼の剣技は圧倒的で、炭治郎たちの傷はますます増えていく。善逸が「命にかかわる 殺されるっ」と、ふだん以上に絶叫するのも納得の内容だった。