杏さゆりさん(撮影/いずれも写真映像部・東川哲也)
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 高校生だった2000年にミスヤングマガジンで準グランプリを受賞し、グラビアアイドルとして人気を集め、バラエティー番組やドラマ、映画などでタレント、女優として活躍した杏さゆりさん(40)。だが、人気絶頂期に当時の所属事務所から給料が1円も支払われていなかったと明かす。【前編】では学生時代に受けた凄絶ないじめの体験談を語ってくれたが、【後編】では給料が未払いの時期に躁うつ、パニック障害を発症したつらい経験、10年ごろから軸足を置いた舞台の魅力などについて語ってもらった。

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――杏さんは舞台を中心にした生活が15年間続いています。

 そうですね。グラビア、バラエティー番組などいろいろやってきましたが、24、25歳ごろですかね。当時のマネジャーに「舞台で力を磨いたほうがいい」と言われたんです。初舞台が「燻し銀河」だったのですが、頭から最後まで舞台に出ずっぱりでメチャメチャ大変で(笑)。でも稽古の毎日がすごく楽しかった。学生時代に演劇クラブや演劇部に入っていたので、「舞台が好きで芸能界に入ったんだ」と初心に戻れました。「GACKT眠狂四郎無頼控 」では日本各地を一年中飛び回ったり、多い時は年間8本の舞台に出たりしていましたが、キャパオーバーになってしまうのでここ数年は年間3本に抑えていました。

手が震えて手汗を毎回かく

――舞台の魅力を教えてください。

 会場は毎回同じ空気じゃなく、独特の緊張感があります。全然緊張してなさそうと言われるんですけど、メチャメチャ緊張する人間なんです(笑)。舞台の袖で手が震えて手汗を毎回かく。映画みたいに見てもらえる人数は多くないかもしれないけど、生ものなのでお客さんたちのリアルな熱量を感じながら演じられるのが舞台の醍醐味だと思います。

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