――体調を崩したのはこの時期ですか。

 はい、精神的につらくて眠れなくなって。病院で診断を受けたら、躁うつとパニック障害を発症していると言われました。でも仕事が入っているので休めない。薬を飲むとボーッとしてしまうのでバラエティー番組に出演させていただく時は薬を飲まずにテンションを上げていました。無理をしているので終わったら反動がくるんです。帰りの車で倒れるように寝て、家に着くとマンションの下に母親が来てくれて肩を担がれて部屋に戻りました。薬を飲んでも2時間ぐらいで起きるし、この時は本当にしんどかったですね。

――つらい生活の中で転機があったのでしょうか。

 仕事が一区切りしたタイミングで、イギリスに行きました。高校卒業後に留学した場所なんですけど、自然豊かな静かな環境で、日が昇る前の時間帯から夜中まで毎日ずっと空を眺めていました。頭を空っぽにする生活で心が癒やされましたね。1カ月ぐらいボーッとしていたら、3カ月止まった生理がきて。ジョギングしたりフランスの友達に会いに行ったり徐々に活動的になりました。

 当時日記を書いていたのですが、最初のころは字の筆圧が弱くて薄いんですよ。でも元気になるとどんどん濃くなる。2、3カ月経った時、田辺エージェンシーからオファーをいただいたので日本に戻りました。芸能界に戻るという小さい光を目標に生きていたのでありがたかったですね。その後は病状がゆっくりですが改善して。今はパニック障害の症状も全然出ていないです。

バー、税理士事務所などでアルバイトも

――田辺エージェンシーに5年間所属後、独立しました。

 自分の生活は自分でどうにかしなきゃいけないので、生きることに必死でしたね。芸能界でいつ仕事がなくなるのか不安がありましたし、暇があれば働いていました。アルバイトはいろいろやりましたよ。カレーを作ったり、バーでお酒を出したり、税理士事務所でレシートをひたすら打ち込む仕事をしたり……。耳鼻科で先生が使った器具を殺菌する仕事もしました。

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接客業バイトでいろいろな勉強も