――15歳から芸能活動をしていますが、高校卒業後にイギリスに留学しています。両立は大変ではなかったですか。
イギリスと日本を往復する生活が2年間続きましたが、私には合っていましたね。日本に戻ってくると仕事を1カ月パンパンに入れられるんですけど、「あと3日で終わる」と先が見えるのでストレスがない。稽古、本番の段取りが決まっている舞台と感覚が似ているかもしれません。日本にいる時はオン、イギリスにいる時はオフとうまく使い分けができていました。
――芸能活動に専念して帰国した2003年以降に人気が爆発します。雑誌でグラビアの表紙を毎回のように飾り、CM出演、バラエティー番組でも引っ張りだこでした。
忙しすぎてその辺の記憶が薄くなっているのですが、睡眠時間がなかなか取れず、移動の時に寝ていました。その時の給料が毎月10万円だったんですけど、何とも思わなかったんです。グラビアをやっていると撮影現場で基本的に1人なので人と比べることがない。ただ、同じ世代のグラビアアイドルやタレントとテレビなどで共演するようになると、いろいろ考えるようになって。彼女たちがブランドで身を包んだり、着飾ったりしているのを見てコンプレックスを感じるようになりました。自分は1000円のバッグをずっと使っているのが恥ずかしいなって。
社長のパソコン画面は、外人女性とビーチでピースの写真!
――給料を上げてほしいと事務所に伝えなかったんですか。
父親に「給料は自分から言うものではなく、評価されて上げてもらうものだ」と言われていたので我慢していました。でも、社長に久々に会ったら高級ブランドに身を包んで、パソコンのスクリーンセーバーを見たら、外国人女性とビーチでピースしている写真が映ってました。もう限界でしたね。「給料を30万円にしてください」と言ったら、あっさりOKしてくれたんです。でも翌月以降未払いで……。1円も払われない時期が半年以上続きました。家賃は会社が出してくれていたんですけど、この時期は家賃未払いの赤い紙がいつも届いていましたね。