ドレスの着こなしもさすがの橋本愛

ファッションにも造詣が深い

 橋本は番組コメントで「宮藤さんとまたいつかご一緒できたらと目標として過ごしてきたので、夢がかなったような気持ちです」と意欲を語っていた。

 12歳でオーディションからデビューを勝ち取ると、翌年にはファッション誌「Seventeen」のモデルになった橋本。女優としては2013年の「桐島、部活やめるってよ」のヒロイン役が注目され、同年のNHK朝ドラ「あまちゃん」で大ブレークした。近年では、陰や裏がある役柄が多く、数々の作品で、厚みのあるヒロイン像を描く際に重宝されている。

「17歳前後で『桐島〜』と『あまちゃん』という次世代にも語り継がれる名作に出会っているわけですから、女優として“持っている”のでしょう。NHKの作品出演が多いのも彼女の特徴です。大河ドラマだけですでに3作品に出演し、来年の『べらぼう』にも出演予定。単発のNHKドラマへの出演も多く、レトロな世界観でヒロイン役を演じさせたら右に出る者はいないレベルです。たたずまいから重厚感を醸し出すことができる女優で、彼女がヒロインを演じると物語に気品が漂うため、出演作品が途切れないのでしょう」(前出の制作スタッフ)

 順調に女優としてのキャリアを積み重ねているが、まだ単独主演での代表作には巡り合えていないというウイークポイントもある。映画制作会社のプロデューサーは橋本をこう評する。

「美しい女優はたくさんいますが、橋本さんのようにここまでヒロイン役をしっかり演じられる女優は珍しい。そんな彼女も30歳に差しかかるころなので、そろそろ代表作がほしいところ。デビュー当時は作品にも恵まれましたが、ここ最近はそこまでインパクトを残せてないようにも思います。だが、今回の『新宿野戦病院』を見ても、やはり民放ドラマに彼女が出ると作品がギュッと締まるというか、物語に厚みが出る。それは彼女が持つ唯一無二の才能でしょう。橋本さんは映画やファッションにも造詣が深いので、例えば個展を開いてみたり、自身で映像作品を撮ってみたりして、その才能を世に知らしめることも必要かもしれません」

次のページ
YouTubeで「木綿のハンカチーフ」を披露