ただ、第3戦のスイス戦は大いに苦戦し、試合終了間際の劇的弾で辛うじて1-1の引き分け。1トップを務めるカイ・ハバーツ(アーセナル)はPKでの1得点のみで決定力を欠いているのは気になるところ。そしてクロアチア、イタリアをねじ伏せたスペインと比べて、その力が本物かどうか。ラウンド16で対戦するデンマークに対しては圧倒的優位だが、ラウンド8での激突が予想されるスペイン戦が地元優勝への最大の鬼門となる。

 ポルトガルは前評判通りにグループ1位突破となった。第1戦でチェコに2-1、第2戦でトルコに3-0と侮れない2チームを相手にしっかりと勝利。ベルナルド・シウバ(マンチェスターC)のドリブルは一級品で、MFビティーニャ(パリSG)の好パフォーマンスも光った。続く第3戦でジョージアに0-2の不覚を取り、クリスティアーノ・ロナウド(アル・ナスル)の不発と“激怒交代“が話題となったが、グループステージ突破決定後に主力を温存した試合であり、ロナウドのチームの勝利に対する献身性と衰えない闘志として解釈したい。

 ただ、ラウンド16から準決勝まで中3日での3試合の日程が組まれており、39歳のロナウド、さらに41歳ながらDFラインの中心に君臨するペペのコンディションが懸念材料のひとつ。ラウンド16で対戦するスロベニアに負けるとは考えにくいが、その先は厳しい戦いを強いられることになりそうだ。

 そして、フランスだ。グループステージでは第1戦でオーストリアに1-0、第2戦でオランダと0-0、第3戦でポーランドと1-1。攻撃陣が3試合で2得点(うちPKで1点)と予想外の得点力不足で2位通過となった。低調ぶりが気になるが、来季のRマドリード移籍も決まったキリアン・エムバペ(パリSG)を筆頭に、アントワーヌ・グリーズマン(Aマドリード)、ウスマン・デンベレ(パリSG)、ブラッドリー・バルコラ(パリSG)らが顔を揃える攻撃陣の個々の能力は非常に高い。

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最も“期待外れ”だった強豪イングランド