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 長年の生活習慣病や加齢に伴う動脈硬化は、心臓病の発症リスクになります。心臓の血管が完全に詰まる心筋梗塞は早急な治療が必要で、治療が遅れると命の危険があります。日本人の死因でがんに次ぐ2位が心臓病なのです。週刊朝日ムック『手術数でわかるいい病院』は毎年、全国の病院の1年間の手術数を調査しており、創刊22年目を迎えた2024年版では、2022年1年間に実施された手術数のランキングを掲載しています。ここでは、心筋梗塞や狭心症などの治療としておこなわれる「心カテーテル治療数」の全国ランキングをお届けします。

【病院ランキング】心カテーテル治療数が多い病院1位~40位はこちら(全4枚)

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 週刊朝日ムック『手術数でわかるいい病院』は手術数を指標とした病院選びガイドとして2003年に創刊し、今年は22年目となります。各種のがん、心臓病、脳疾患、首・腰など、治療法別に31種類の設問が異なる調査用紙を作成し、全国4000を超える病院に対し約2万5千枚を配布。2023年9月から24年1月までの調査期間に回答のあった病院を、全国、地方別にランキング化しています。のべ4901病院を掲載しています。

 今回紹介するのは、「心カテーテル治療」。PCI(経皮的冠動脈形成術)と呼ばれる治療で、手首や腕、足の付け根の血管から、カテーテルと呼ばれる細くて柔らかい管を挿入して心臓まで到達させ、さまざまな処置をおこなう治療方法です。

 動脈硬化が進んで血管が硬くなると、途中で狭くなったり(狭窄、きょうさく)詰まったりして血流が悪くなり、虚血性心疾患と呼ばれる心筋梗塞や狭心症を引き起こします。心筋梗塞は血管が完全に詰まってしまった状態で、その部分から先に酸素や栄養が行かず、心臓の筋肉が壊死してしまいます。一方、狭心症では血管が狭くなっているものの、血流は保たれています。

専門医による「心臓病」のくわしい解説はこちらhttps://dot.asahi.com/articles/-/211381

【取材した医師】
川崎幸病院 川崎心臓病センター副センター長 循環器内科主任部長 桃原哲也医師
東海大学病院 心臓血管外科教授 長泰則医師

≪心カテーテル治療・全国ランキング≫

1位:千葉西総合病院(千葉)/3351件

2位:札幌心臓血管クリニック(北海道)/2208件

3位:小倉記念病院(福岡 )/1704件

4位:新東京病院 (千葉)/1366件

5位:榊󠄀原記念病院(東京)/1062件

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