車でのパレード「祝賀御列の儀」に出発する天皇陛下と皇后雅子さま。雅子さまは、皇后の「第一ティアラ」を着用=2019年11月、皇居、宮殿=代表撮影/JMPA

 ティアラはもともと天皇の「由緒物」。それを明治天皇以降、歴代天皇が皇后に「お貸し下げ」してきた。

 皇后が着用するティアラは複数あり、そのなかには平成の時代に皇后が故・秩父宮勢津子さまから譲り受けたティアラもある。

 令和の即位の儀の祝宴「饗宴(きょうえん)の儀」や即位の祝賀パレード、今年の新年祝賀の儀では、雅子さまは通称「第一ティアラ」と呼ばれる宝冠を着用していた。

 そして、今回の英国訪問での晩餐会で、雅子さまの笑顔とともにあったのは、皇后の「第二ティアラ」だった。
 

1998年の英国訪問でのエリザベス女王主催の晩さん会では、当時の皇后美智子さまが、花の細工が美しい皇后の「第二ティアラ」を着用した。(左から)エジンバラ公、エリザベス皇太后、美智子さま、天皇陛下(当時)、エリザベス女王=1998年、ロンドン
デンマーク訪問中、マルグレーテ女王主催の晩さん会であいさつを受ける、当時の皇后美智子さま。この時も、花の細工が美しい皇后の「第二ティアラ」を着用=2000年、デンマーク、コペンハーゲン

 この「第二ティアラ」は、平成の皇后(今の上皇后さま)も海外での晩餐会で、たびたび着用されている。1998年の英国とデンマークの訪問、2000年のスウェーデンやオランダの訪問での晩餐会の写真では、上皇后さまの頭上に、美しく繊細な細工がなされた「第二ティアラ」が輝いていた。

 まるで花の冠のような繊細な細工にダイヤモンドがあしらわれた豪華さに、目が奪われる。

(AERA dot.編集部・永井貴子)

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