対して、赤マークの「嚥下食」は、キユーピーでは展開していない。他の大手食品メーカーも同様だ。大手が嚥下食に乗り出さない理由は何か。同協議会会長(キユーピー グループコミュニケーション担当)の森佳光さんは、一つの理由として、「対象者が限られた層」であるためと挙げた。さらに嚥下は、日本摂食嚥下リハビリテーション学会が医療として厳格に区分化に取り組む分野で、誤嚥性肺炎のリスクも懸念されることから、メーカーも慎重な姿勢だった。
「施設のように医療従事者がいて、注意深く見守った上で提供されるお食事と、在宅などを中心として一般の方が介護されるお食事では、メーカーとしての取り組める範囲も違ってくるのです」
(ジャーナリスト・古川雅子)
※AERA 2024年6月24日号より抜粋
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