赤ちゃんをあやすように、何度も由莉の顔をのぞきこんだ雅子さま=2009年5月、栃木県のJR宇都宮駅、代表撮影

 この年の2月、ご一家と長年暮らしていた愛犬の「まり」が、老衰でこの世を去った。そして同じ年の春、動物病院で保護されていた生後2カ月のメスの子犬が、ご一家のもとにやって来た。

 「由莉」の名は、漢字を勉強した愛子さまが、「自由」の「由」と茉莉花(ジャスミン)の「莉」の字をあてたものだという。
 

 由莉はその年の夏にも、成長した姿を見せた。

 ぐっと体格がよくなった由莉は、7歳の愛子さまには重そう。愛子さまは、大切な「家族」を落とさないように何度もよいしょと抱え直しながら、出迎えた市民の前を歩いた。
 

 由莉はご静養に何度も「同行」したほか、ご一家の誕生日の写真にもたびたび登場している。

46歳の誕生日をむかえる雅子さまと、当時皇太子だった陛下と愛子さま。由莉は甘えるように愛子さまに顔を向けていた=2009年、宮内庁提供

 由莉が引き取られた09年の年末。雅子さまの誕生日に際しての写真には、ふた回りほど大きくなった由莉が、愛子さまに顔を向けて甘える様子が写っている。

 皇太子だった陛下の11年の誕生日には、新しい家族となったを、ご一家と由莉が囲む場面もあった。ご一家の愛情を受けている様子がよく伝わってくる。
 

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