この時季になると、天気予報で「乾燥注意報」の言葉が聞かれるようになりますが、外気が冷たくなって乾燥すると、風邪をはじめとするウイルス性の病気に罹患する確率もアップします。
また、空気中の乾燥が人体に及ぼすか影響についてご存じですか?
とくにお子さんや高齢者のいる家庭にとって、室内の“乾燥”状態は避けたいところ。しっかり対策をとりたいものですね。
そこで今回は、加湿器がなくても、お部屋の潤いがアップするカンタン&賢い知恵をご紹介します!

加湿器がなくても、カラダとココロの潤いがアップする㊙テクはたくさんあります!
加湿器がなくても、カラダとココロの潤いがアップする㊙テクはたくさんあります!

室内の快適な湿度は50%!

そもそも快適な湿度とは、どのくらいを指すのでしょう?
四季のある日本では、季節によって温度・湿度の変化が大きいため、快適な湿度は季節によって異なります。
快適な部屋とは・・・
●冬場…温度18〜22℃、湿度50~60%
●夏場…温度25〜28℃、湿度50~60%
上記の数値が望ましい快適な温度と湿度になります。
最近は100円ショップでも加湿計が売られているので手軽に入手できますが、いざ加湿計を部屋に設置してみてびっくり!という人も多いのではないでしょうか。
実は、冬の時季の室内の湿度が20%を切っている場合も多いのです。
気になる人は家族が集まるリビングや、乾燥が気になる寝室に設置し、室内の湿度を細かくチェックしてくださいね。

実はコワーイ乾燥。乾燥が引き起こす様々なトラブル

気象庁から出される「乾燥注意報」は、本来、火災への注意喚起のために発表されます。
基準は地域によって異なりますが、例えば、東京23区では「最小湿度が25%、実効湿度が50%」となり、この数値を下まわる場合に「乾燥注意報」が出されます。
※実効湿度➡木材の乾燥程度を表す指数で、数日前からの湿度を考慮に入れて計算したもの
乾燥が続くと、火災の他にも、様々なトラブルが起きるので注意が必要です。
一例をあげると……
●注意その1/肌トラブル
お肌が乾燥すると正常なターンオーバーができず、小ジワやくすみなど様々な肌トラブルを引き起こす要因に。
●注意その2/頭皮の乾燥やドライアイ
頭皮の乾燥によってかゆみやフケの症状が……。また、パソコンやスマホを使用している時間が同じであっても、夏場より冬場のほうがドライアイの症状があらわれやすくなります。
●注意その3/感染症
乾燥が続くと喉に痛みを感じたり、風邪をはじめインフルエンザやノロウイルスなどのウイルスの活動が活発になり、感染症に罹患しやすくなります。
●注意その4/静電気
静電気が発生しやすくなるため、パソコンを使用する際やセルフ給油の際は、静電気による故障や火災に気をつけましょう。

乾燥はお肌の大敵!
乾燥はお肌の大敵!

プラスαが得られるうえ、すぐに実践できる加湿方法

乾燥対策の手っ取り早い方法は、やはり加湿器でしょう。
でも、生活にちょっと工夫を取り入れることで、自然に快適な湿度を保てたらいいな……と思いませんか?
そこで、今日からでもすぐに実践できるカンタン加湿方法をお教えします!
●洗濯物は、外より室内!
これは乾燥対策の王道ですね。気温が低い冬は、日当たりのよい室内に干しておくほうが、洗濯物が早く乾きます。また、部屋干し用の抗菌効果の高い洗剤や柔軟剤も最近では多く販売されているので、冬の洗濯は部屋干しがおすすめ。何より、洗濯物が発する湿度で室内の加湿が叶うなんて便利ですよね。
●フローリングや畳を水拭き!
掃除機のあとに、ぞうきんがけを取り入れてみましょう。ウイルスは空気中だけでなく、床に落ちて溜まっている場合があります。そのため、人が歩くと空気にのってウイルスが舞い上がることも。フローリングの床や畳を程よく濡れたぞうきんで拭き取れば、乾燥対策だけでなくホコリやウイルスも除去でき、健康対策にも有効なのです。
●室内に霧吹きでシュッシュッ!
消臭効果のあるスプレーや、精製水で薄めたアロマオイルを霧吹きでシュッシュッ。アロマオイルなら自律神経も安定しますし、部屋が潤うとあって一石二鳥!
●石油ストーブやガスファンヒーターを利用!
マンション住まいの方は石油ストーブやガスファンヒーターを使用できない場合もありますが、戸建てに住まわれている方であれば、灯油ストーブやガスストーブも加湿に有効な手立てです。ストーブは燃焼すると水蒸気を発生させるメカニズがあるため、水蒸気をまったく発生させないエアコンより、室内の乾燥を防ぐ効果が期待できるのです。ストーブの上にヤカンを置くのも加湿器代わりになりますね。
●風呂場のドアを開けておく!
浴室とリビング・ダイニングが近い、ワンルームマンションやホテルで有効なテクニックです。夏場は浴室の扉を閉めきって乾燥させることが多いのですが、空気が乾燥するこの時季は、入浴後は浴室ドアを開放しておきましょう。浴室や脱衣所の湿度が、部屋全体を潤す効果が期待できます。
●オシャレを兼ねて、お気に入りの観葉植物を!
植物は吸収した水分を葉から蒸発させる働きがあるので、観葉植物はまさに“天然の加湿器”。一日に何度か、定期的に葉や幹に霧吹きで水分を吹きかけてあげると、室内の加湿効果も⤴!
●観賞魚で乾燥対策とヒーリング効果を!
これは以前、日本観賞魚振興会(現:日本観賞魚振興事業協同組合)が提案した乾燥対策キャンペーンです。観賞魚の水槽を室内に設置すると、適度な湿度に保つことができるそう。また、アクアリウムはヒーリング効果も高いので、心身が癒されるとともに健康維持の効果も期待できます。
――このように、加湿器がなくても生活を潤す㊙テクは多種多彩!
プラスαの効果が得られる方法を実践して、ココロもカラダも潤い豊かな元気な毎日を過ごしてくださいね♪♪
※参考/気象庁HP、日本観賞魚振興事業協同組合HP

乾燥対策には室内干しが一番!
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