マスコミと政府の洗脳工作

 だから、筆者は、大使の発言に違和感を持たなかったのである。

 一部の発言だけを切り取り、いかにも中国が日本に対して攻撃的な姿勢で脅迫しているかのような報道を行い、それを利用して国民の嫌中感情を煽る。

 マスコミと政府が一体となった洗脳工作と言っても良いくらいだ。

 なんと愚かなことか。

 そして、なんと危険なことか。

 私たち国民は、どんなに煽られても、冷静さを保たなければならない。さもなくば、本当に無用な戦争に巻き込まれることになってしまうだろう。

 そのことを肝に銘じておきたい。

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古賀茂明

古賀茂明

古賀茂明(こが・しげあき)/古賀茂明政策ラボ代表、「改革はするが戦争はしない」フォーラム4提唱者。1955年、長崎県生まれ。東大法学部卒。元経済産業省の改革派官僚。産業再生機構執行役員、内閣審議官などを経て2011年退官。近著は『分断と凋落の日本』(日刊現代)など

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