声優・島﨑信長さん(撮影/加藤夏子)

ベテランもオーディションを受ける

島﨑 声優はどんなベテランもオーディションを受けるんです。僕も役の8割はオーディションで選ばれましたし、落ちることもたくさんあります。そこがすごくフェアで平等な感じがします。

 もちろん、昔と比べたら、役の声の理想を想像するだけでなく、それを実現させるためにはどうしたらいいのかを考え、具現化できるようになってきたと思っています。地に足がついてきたのかもしれませんね。

 だけどやっぱり、多くの先輩たちと比べたら、まだふわふわしていると思います(笑)。いまこんなふうに話していますが、僕は先輩たちと比べるとまだまだうまくできていないことがたくさんある。声優界には80歳を超える大ベテランの方たちもいます。皆さんのとんでもない芝居が目の前で繰り広げられて、自分もその人たちと戦ったり掛け合ったりすることができる中で、自分との差を肌で感じられるのが楽しい。

 そして、どんなに余裕を感じさせる先輩も、あがいて努力されていると感じます。「飄々としてるけれど、この方もやっぱりひりついているんだ!」と感じた瞬間は、熱くなりますね。だから、ずっと楽しいんです。

(構成・ライター 小松香里)

島﨑さんが演じる主人公、凪 誠士郎。4月19日に公開された映画 『劇場版ブルーロック -EPISODE 凪-』は、5月15日時点で興行収入15億を超え、観客動員数100万人を突破している。©金城宗幸・三宮宏太・ノ村優介・講談社/「劇場版ブルーロック」製作委員会
同名の人気漫画を原作に、“史上最もアツく、最もイカれたサッカーアニメ“として多方面で話題を呼んでいる『ブルーロック』。天才ストライカー・凪 誠士郎の視点から“ブルーロック(青い監獄)”と呼ばれる世界一のストライカーを育成するための施設での戦いを描く、シリーズ初の映画作品『劇場版ブルーロック -EPISODE 凪-」が公開中 ©金城宗幸・三宮宏太・ノ村優介・講談社/「劇場版ブルーロック」製作委員会
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