3月末で独立した氷川きよし

「常識」は時代によって変わる

 不満があるから事務所を出る。大きなトラブルがあったからケンカ別れ的に出る。退所にはそういうきな臭いイメージが以前はつきまといましたが、今は「不満はないけど出る」。これが主流になっていると感じます。

 “ここ”しかなければ何も思わないが、今は“あっち”があるから思いが募る。守られた、慣れ親しんだ環境ではなく、等身大の自分で勝負をしてみたい。そのリスクももちろん把握しているが、それ以上に「どうなるのか」を経験してみたい。それをしなかったら、将来の自分が後悔するのでは。そんな風を強く感じます。

 常識は時代によって変わります。10年後、何が常識になっているのか。それは現時点では分かりません。ただ、今が大きな過渡期になっていることだけは間違いありません。

(中西正男)

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中西正男

中西正男

芸能記者。1974年、大阪府生まれ。立命館大学卒業後、デイリースポーツに入社。芸能担当として、故桂米朝さんのインタビューなどお笑いを中心に取材にあたる。取材を通じて若手からベテランまで広く芸人との付き合いがある。2012年に同社を退社し、井上公造氏の事務所「KOZOクリエイターズ」に所属。「上沼・高田のクギズケ!」「す・またん!」(読売テレビ)、「キャッチ!」(中京テレビ)、「旬感LIVE とれたてっ!」(関西テレビ)、「松井愛のすこ~し愛して♡」(MBSラジオ)、「ウラのウラまで浦川です」(ABCラジオ)などに出演中。著書に「なぜ、この芸人は売れ続けるのか?」。

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