西山美紀さん
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 2024年から始まった新NISA(少額投資非課税制度)。プロはどのように活用しているのだろうか。ファイナンシャルプランナーで『お金の増やし方』(主婦の友社)などの著書がある西山美紀さんに新NISAの活用法について聞いた。

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「新NISAでは、これまでより長期的な保有を前提にした投資をするようにしています。というのも、新NISAの成長投資枠の方は年間240万円、非課税保有限度額は1200万円、毎年の枠を最大に使ったとしても限度額に達するのは5年後。それまでは売却せずに保有することを想定して、株価が比較的安定していて高配当の銘柄を購入することを心がけています。具体的には、商社、食品会社、エネルギー関連などですね。旧NISAの一般投資枠でも購入していたのですが、株式優待が気に入っていて高配当なもの、例えば百貨店や銀行などの株は引き続き旧NISAで保有しています。あとは、人口が増え続けていて世界のトップ経営者も輩出しているインドに注目しているので、インド株のETFも少しずつ買っているところです」

「オルカン」と「雪だるま」がメイン

 旧NISAの頃は、NISAではそこまで投資信託を積み立てていなかったという。

「私は一般NISAで運用していたので、投資信託はそこまで保有していませんでした。でも新NISAでは併用可能になったので、つみたて投資枠では『eMAXIS(イーマクシス) Slim 全世界株式(オール・カントリー)(通称オルカン)』や『SBI・全世界株式インデックス・ファンド』(愛称:雪だるま)をメインにしつつ、eMAXIS(イーマクシス)の『Slim 先進国株式インデックス』や『Slim 新興国株式インデックス』などで先進国や新興国の株に投資しています。分散としては全界株式タイプを1本買っておけばいいという考え方もできますが、さまざまな金融商品を実際に買うことでそれらの値動きや目論見書をチェックするようになるので、自分自身の勉強も兼ねて買っている感じですね」

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プロの目の恩恵に預かれる