漫画家&TVウォッチャーのカトリーヌあやこ氏さんが「キッチン革命」(テレビ朝日系 3月25、26日21:00~)をウォッチした。
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実在の女性をモデルに、「日本の台所」に革命を起こした二人のヒロインを描く物語だ。
女性医師の香美(かがみ)綾子(葵わかな)は、のちに計量カップや計量スプーンを考案。調理法や分量、時間を明文化した現在で言うレシピ、「料理カード」も発案した女性。
戦後の綾子は薬師丸ひろ子になるんだけれど、40代を演じる葵が驚くほど薬師丸に寄せていて、なんら違和感無くシームレスにバトンタッチ。
そんな綾子に焼け跡で出会うのが、日本初の女性建築家・浜崎マホ(伊藤沙莉)だ。
ここだけ、ここだけなんだけど、大きなリュックを背負ったマホが「週末ソロキャンプに来たOL」に見える。モンペじゃなくてワークマンで購入したようなパリッとしたパンツのせいか?
しかし、彼女こそ戦後復興期に続々と建設された団地に、光り輝くステンレスのダイニングキッチンを導入する女性だ。
今なら当たり前に使っているものも、前例がない時代には大きな壁が立ちはだかる。二人の女性が信念や熱意だけでなく、「研究は嘘をつかない」ときっちり数字で勝負していくのが気持ち良い。