新型コロナウイルス感染拡大の影響を大きく受けた外国人留学生。一方、訪日外国人旅行者数は今年3月、初めて300万人を超え1カ月としては過去最多を記録した。外国人留学生の受け入れも回復傾向がみられるが、実際どれほどの留学生が日本へ学びに来ているのだろうか。「受験偏差値だけに頼らない大学評価」をコンセプトに、編集部の調査・収集データに基づき作成した『大学ランキング2025』(朝日新聞出版)では、「 外国人留学生ランキング」として外国人留学生の学部総数、学部比率を掲載している。今回、その一部を紹介する。
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アジア地域からの留学生が9割超。「英語教育」から「言語教育」へ
日本学生支援機構の調査によると、2022年5月時点での留学生数は前年比4.7%減の23万1146人。国・地域別の上位5カ国は中国、ベトナム、ネール、韓国、インドネシアで、アジア出身の留学生は全体の約93%に及ぶ。
学部総数、学部比率(学生数2500人以上)のトップはともに立命館アジア太平洋大(APU)。23年5月時点では106の国・地域から留学生を受け入れている。学内の公用語は日本語・英語の2言語で、授業の約9割は日本語と英語の両方で開講。英語以外にも中国語、韓国語、インドネシア語、マレー語、ベトナム語、タイ語、スペイン語といったアジア太平洋地域の言語学習に力を入れており、それぞれに4段階のレベル別授業と、多国籍・多文化の環境を生かしたより実践的な内容の「言語グローバルラーニング」のクラスが用意されている。
前年から100人以上学部留学生を増やしたのは、中央大(+177人)、東海大(+157人)、京国際大(+148人)、立命館大(+135人)、大阪経済法科大(+100人)の5校。一方、最も多く減らしたのは慶應義塾大で、前年から475人減となり、2020年度ぶりに1000人を切った。
学部総数
学部総数の外国人留学生ランキングは次の通り。
1位:立命館アジア太平洋大/2,406人
2位:早稲田大/1,975人
3位:立命館大/1,726人
4位:東京国際大/1,516人
5位:東海大/1,367人