引退後は勝手が違う
ただ、引退後はやはり勝手が違いますね。今、体重は165キロ前後。筋肉量が現役時とはまったく違うので、この大きな体を支えられなくなってきています。腰部脊柱管狭窄症で2度の手術をしまして、それでも腰痛が引かず、2年前には両股関節を手術で人工関節に置き換えました。それで腰の痛みは取れたんですが、今は変形性膝関節症で、外出時にはステッキを使っています。
実は、1991年に28歳で引退してから、運動らしい運動をしたことがないんです。引退後も継続的に筋肉を衰えさせない程度の運動はした方がいいということを痛感しています。
そして、生活習慣を変えていくことも大切だと感じています。私は内臓はピカイチなんですが、体重を整えねばなりません。まず30キロほど体重を減らす目標を立てないといけませんね。
生活習慣病にならないよう油ものや糖質、炭水化物を必要以上に取らないようにしたり、お通じを良くするために発酵食品を食べたり。年齢とともに自然と欲求が変化していく面もありますが、急に変えるのは難しいですから、やはり日頃から意識しておいた方がいいですね。
人間は自然の中の生き物ですから、日が昇るとともに起きて、日が沈むとともに寝る。そしてサプリではなく、土で育ったものをバランスよく食して体を整える。それが人間の健康を作る上での基本であり、一番大事なことだと思います。
(編集部/秦正理)
※AERA 2024年5月13日号