4月14日(金) 新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷、TOHOシネマズ
4月14日(金) 新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷、TOHOシネマズ シャンテほか全国順次公開(c)Profile Pictures/One Two Films

 外出時のヒジャブ着用が法律化されたのは1983年、2006年には着用を取り締まる風紀警察が設立された。22歳の女性が着用をめぐり逮捕され、急死して半年経つが、各地で若者の抗議デモが起こっている。テヘラン出身のザーラがセクハラのため国を追われたことについては、「母国を離れてもSNSはどこまでもついてまわる。でも自分は茨(いばら)の道を歩むタイプ。事件から15年経ったけど、そんなアクシデントと共に生きることを学びました。右の耳から左の耳へ流す、そんな強さを持つことができたの」

 母国を離れ、強さを獲得したザーラはまとわりつくSNSを手なずけ、こう言った。

「今、私たちはSNSで世界と繋がっている。イランの女性たちはもう押し戻せない勢いを持っている」

延江浩(のぶえ・ひろし)/1958年、東京都生まれ。慶大卒。TFM「村上RADIO」ゼネラルプロデューサー。小説現代新人賞、アジア太平洋放送連合賞ドキュメンタリー部門グランプリ、日本放送文化大賞グランプリ、ギャラクシー大賞など受賞。新刊「松本隆 言葉の教室」(マガジンハウス)が好評発売中

週刊朝日  2023年4月14日号

著者プロフィールを見る
延江浩

延江浩

延江浩(のぶえ・ひろし)/1958年、東京都生まれ。慶大卒。TFM「村上RADIO」ゼネラルプロデューサー、作家。小説現代新人賞、アジア太平洋放送連合賞ドキュメンタリー部門グランプリ、日本放送文化大賞グランプリ、ギャラクシー大賞、放送文化基金最優秀賞、毎日芸術賞など受賞。新刊「J」(幻冬舎)が好評発売中

延江浩の記事一覧はこちら