こりあゆ いわゆるブラック企業だった……と。
りさ そう。ゲームの運営だから、バグが起きるとユーザーからものすごいクレームがくる。それがストレスでゲームが嫌いになりそうなほどだった。エンタメ業界って自分がずっとやりたかった仕事だし、なんとか3年間耐えたけど、限界が来て……。契約更新のタイミングもあって退職しました。その頃、知り合いからも転職の誘いがかかって。あー、頑張っていると誰かが見ていて、次につながるものだなって。面接も受けて次の企業に転職することになりました。
こりあゆ 韓国で働くことのやりがいは？
りさ 新卒の頃は自分の強みってハッキリわからなかったけど、仕事を重ねるなかで、外国人として韓国語を話せる能力に加え、日本語ネイティブとしての知識が生かせるっていう「韓国人には絶対ない強み」に気づいてきて。たとえば韓国語のゲームを日本語に翻訳して、日本のユーザーに届けるってことは誰でもできるわけじゃないしね。些細なことかもしれないけど、「私にしかできない」ってことが、一番大きなやりがいかな。
こりあゆ 日本で就職していたら「ただ韓国語ができる人」に留まっていた可能性があるよね。
りさ おっしゃる通り。いまは、自分が昔から興味があったエンタメ系で働いていること自体にやりがいがあるかな。韓国だからということではなく、私の興味や生き方に合っている仕事に出合えたこと、同時に夢が叶えられていることに充実感と喜びを感じています！
こりあゆ 韓国人と働いてみた感想はどう？
りさ 韓国の人は自分の意見をはっきりいうよね。そこに関してはこの10年間でかなり慣れました。日本みたいに、周りに合わせて自分の意見を言わない態度だと「何も考えてない人」って思われるし、自分が嫌な思いをすることがある。そうならないように、自分も意見を言えるように変わったかな。あと、韓国人は何をするのも早い。食べるのも早いし、仕事の処理速度も速いし。
こりあゆ 本当に早いよね。会社のチャットも一瞬で見てすぐ返さないといけない！
りさ 逆に日本はペースが遅くてもどかしい！
こりあゆ エレベーターのドアですら遅く感じるときがある（笑）。でも、りさちゃんは強くなったと思う。それは韓国に10年ぐらい住んでいる日本人を見ていると、自分も含めて全員に感じるな。
りさ 自分の意見を伝える＆スピード感！この2つは韓国で働くうえで必須かも。
（構成 生活・文化編集部 白方美樹）
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こりあゆさんの初の著書の刊行を記念して、5月13日月曜日の19時から、東京都渋谷区の「代官山 蔦屋書店」でトークショーを開催することが決まりました。トークテーマは、「とにかくスピード命のパリパリ文化？意外に高い物価？リアルなソウル生活」。残念ながら、リアルチケットは販売開始当日に完売してしまったのですが、オンライン（ZOOM）のチケットにはまだ少し余裕があり、絶賛受付中です。ご興味のある方はぜひ、代官山T-SITEのホームページもしくは以下のURLで詳細をご確認いただき、お申し込みください。
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ジェーン・スー
西崎彩智
ゲッターズ飯田
