「阿部監督は一軍初采配なのでスタートで失敗しないことをまず第一に考えていたはず。オープン戦の結果にこだわり、開幕時に調子が上がりそうにないと判断した秋広を外したのだろう」(巨人OB)

「ここからは結果を見ていくよ、と言った中で結果を出せなかったからね」と阿部監督は秋広の二軍降格を説明。調子さえ上がれば一軍昇格も早いと思われていたが、現状二軍でも結果が出ていない状態が続いている。これまで打率.211(90打数19安打)、0本塁打、6打点という成績となっている(4月25日終了時点)。

 また、秋広が開幕一軍から外された理由はオープン戦の結果が悪かっただけではないという声もある。

「阿部監督は自身の色を出したかったのもあるはず。パワハラなどにうるさい時代でも、厳しさを押し出すスタイルを見せたかったのもあるだろう。秋広には気の毒だが、他選手への見せしめ的な意味合いも込められているのではないか」(巨人関係者)

 秋広の自覚が足らない行動に対して阿部監督は厳しかった。寝坊が原因で球団公式行事で2度の遅刻をして、「(キャンプは)最初は三軍にしようかなと思った」と怒りをあらわにしたほど。また試合状況を考えずに淡白な打撃をしたオープン戦の試合後には、「(秋広は)ちょっと野球知らないんじゃないかと思います」と苦言を呈した。

「秋広への対応は驚くべきことではない。阿部監督は感情をストレートにぶつける昭和タイプの部分もあるから」(巨人担当記者)という声もあるように、阿部監督は二軍を指揮した時代から「ダメなものはダメ」という態度は一貫している。

「秋広への処遇は期待の裏返しでもある。(中央大の後輩にあたる)澤村拓一(現ロッテ)に対してもそうだったが、気にかけているからこそ厳しく接する。苦しんだ先に日本を代表するスラッガーになれる選手だと信じている」(巨人担当記者)

「まだいろんなことを試している最中。一番良い形を求めています」(秋広)と、二軍では打撃フォームの確認と再構築を行っている。桑田真澄二軍監督からは「今は結果を気にせずにいろんなことにチャレンジしてみよう」と言われており、技術と精神の両面を高めている真っ最中だ。

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結果で周囲を黙らせられるか