東銀座にある松竹芸能の事務所の雰囲気も、ボクはけっこう好き。もう24年も在籍しているんだから、知っている社員さんも当然多いし、打ち合わせなどでたまに足を運ぶと、いろんな人が話しかけてくれるのもうれしい。社長に「キャバクラいきたいんで、お小遣いくださいよー」とかって気軽に絡んだりしても、全然怒られないし。
ちょっと小恥ずかしい話だけど、ボクにとってもう松竹芸能は、家族や実家みたいな存在になっているのかもしれない。家族なんだから、たまに嫌だなって思うことはあるよ? でも家族ってそういうものだからね。良いところもあるし悪いところもある。そんなのを全部ひっくるめて、ボクにとって松竹芸能はとても居心地の良い場所なんだ。
そんな環境を手放すなんて、ボクにとってはリスクしかない。正直、松竹芸能を離れようと思ったことなんて一度もないからね。この先、考えることも多分ないと思うよ。
ただし……大谷翔平くんのような「10年1000億」の契約がふってきたら、たぶん辞める(笑)。もう即決。どんな事務所であってもゴリゴリに移籍するよ。退社会見などがもしあったら「松竹芸能は優しくボクの背中を押してくれました」とかって勝手に適当なことを言って締めるかも(笑)。「松竹芸能は家族だから」とかって調子のいいことを言っておいて、こんな対応していたら怒られるね(笑)。
松竹芸人として、これからも頑張るしん!
(構成/AERA dot.編集部・岡本直也)