「大谷 さん、いつも明るくていいね」
「悩みなんてないよね」
「そんなにプラス思考で生きたいわ」
悪気なくそんな言葉を言う人もいる。
そして、わたしも、ついサービス精神で、
「そうでしょ」
「わたしから元気を取ったら何も残らない」
と、笑って切り返す。
だけど、そんなに人生何もかもうまく行っているわけじゃない。
たいていのことは経験した。
「不幸な出来事コンテスト」したら、けっこう勝てるかもしれない(笑)。
「前世でわたし何か悪いことしたかなあ」と思いたくなるようなことも山ほどあった。
だだし、自分に言い聞かせている。
「起きたことをグチグチ言っても、自分も含めて誰も幸せにならない」
そして、その都度わたしひとりじゃなかったことに感謝している。
わたしよりしんどいはずなのに、笑って一緒にいてくれた人たちがいた。
それは、母であったり、夫であったり、仕事仲間だったりした。
そう言うと、
「やっぱり、大谷さんは恵まれているわ」
と言う人もいる。
そうかもしれない。
ただ、いつの時も、わたしは、この言葉を大切にしている。
「神様は、死ぬこと以外に越えられない不幸は与えない」