高級レストランチェーンを展開するひらまつは、コロナ禍で業績が低迷し、大幅な赤字に陥ったものの、パチンコ大手マルハンの支援を受けてからは回復に向かっている。今期(24年3月期)は23年10~12月にレストランをはじめブライダルやホテル合わせた月次売上高が3カ月連続で過去最高を更新するなど「黒字転換が視野に入った」(藤ノ井さん)。
復配となるまでにはもう少し時間がかかりそうだが、自社運営のレストランで年数回開催される株主を有償で招待するフェアは人気の優待サービスという。レストランやホテルでは100株以上の保有で10%、500株以上で20%の割引も受けられる。
あく抜け感
株式市場は今、高値圏で推移する。日経平均株価は3月19日に4万3円60銭で引け、4万円台を回復した。日本銀行がこの日までに開いた金融政策決定会合でマイナス金利政策の解除などを決めたことが大きな理由だ。それまで相場を覆っていた不透明感が薄れると同時に、日銀が今後も緩和的な姿勢を続ける姿勢を示したことで外国為替市場で円安・ドル高が進み、自動車メーカーなど輸出関連銘柄が買われて株価を押し上げた。
とはいえ藤ノ井さんは、こうした場面では注意が必要だと指摘する。
「日銀のマイナス金利解除による『あく抜け感』から、さらなる上昇を狙う強気派が多い印象です。しかし、足元では実は株価にとってマイナス要因が増えているのが実情です。年初からの上昇率が高すぎることを考えれば、一時的な調整が生じる可能性は十分にあるでしょう」