しかし、やはり愛子さまも「年ごろの女の子」だ。
昼食には食堂で食券を購入してカレーの列に並び、食堂のテーブルに一緒に座った仲良しの友達とにぎやかな女子トークを展開。身体をよじるようにしながら、どっと弾けるような笑い声を何度もあげていた。カレーもペロリと召し上がったようだ。
公益財団法人アイメイト協会のコーナーで、募金箱を持つ視覚障害者の前でピンクの財布から千円札を出し、すこしだけ恥ずかしそうにしながら募金箱に入れていた愛子さま。
そのあと、愛子さまたちのところに駆け寄ってきた女の子が何かささやき、「うわーっ」と歓声が上がった。どうやら知り合いの男子生徒がいる運動部が活動しているようで、愛子さまたちは全速力で目的地の方向へ走っていった。
学習院の中・高等科は、女子生徒は戸山キャンパス、男子生徒は目白キャンパスにそれぞれの校舎があるため、日常的に顔を合わせることがないのだという。
しばらくすると、愛子さまたちが走りながら戻ってきた。女の子たちは、にっこり笑ってピースサイン。愛子さまたちは顔をくっつけて、ひとりがカメラを持った手を伸ばして4人一緒に自撮りをしていた。
この日の愛子さまと友人たちは、キャッキャと笑い声をあげながら、キャンパス内を隅から隅まで走り回っていた。
大学生として過ごした目白キャンパスでの4年間も、愛子さまにとって大切な時間になったようだ。「私にとって忘れることのできない一生の思い出」とつづった言葉には、宝石箱のような青春の日々が凝縮されているのだろう。
(AERA dot.編集部・永井貴子)