天皇、皇后両陛下の長女愛子さまは20日、学習院大学文学部の日本語日本文学科を卒業した。愛子さまは卒業式に、春らしい桜色の本振袖に紺色のはかま姿で出席。友達とおなかをよじって笑い合い、新型コロナの困難を経験し、「青春」の思い出を刻んだ目白キャンパスに別れを告げた。
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愛子さまは、20日に目白キャンパスであった卒業式に参加する前に報道各社の取材を受けた。記者から「卒業おめでとうございます」と声をかけられると、
「充実した4年間を過ごすことができました」
とほほ笑んだ。
記者からの質問に、宮内庁を通じて回答した文書には、新型コロナ禍とともに始まった大学生活での戸惑いが素直に書かれていた。
「経験したことのないオンライン授業、インターネット上での課題の授受など、最初は操作も分からず、不慣れな手つきで恐る恐る画面を開き、授業を受講していたことを懐かしく思い出します」
感染流行が落ち着いた4年生からは大学で授業を受け、友人と交流できるようになったこと。
当たり前のことが尊いものであると実感したこと。
高校までの友人たちとの再会や大学でできた新しい友人たちとの交流、一緒に授業を受け、話し、笑い合ったことが「私にとって忘れることのできない一生の思い出」となったとつづった。
「うわーっ」と歓声
愛子さまは2006年に学習院幼稚園に入園してから大学を卒業するまで、18年の歳月を学習院で過ごした。幼稚園と大学がある目白キャンパスも、友人たちとおしゃべりを楽しみ、笑いあい、さまざまな思い出を作った場所になったようだ。
学習院女子高等科に進学した年の春、愛子さまは学習院大の目白キャンパスで催された「オール学習院の集い」に参加していた。
高等科への進学とともに制服のスカーフは紺から黒に変わり、愛子さまの雰囲気は、すこしお姉さんらしいものになっていた。