ドン小西さん(撮影:写真映像部・松永卓也)
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 長いこと嫌われてきたバブル世代の浪費自慢だが、今年は風向きが変わった。日経平均株価がバブル期にマークした過去最高値を更新したからだ。そこで、懐かしの“バブル実話”を振り返る。AERA 2024年3月25日号より。

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「普通の人」のバブルな日々を紹介しておこう。証言してくれたのは、今Zまできた世代名がまだ「X世代」で、またの名を「新人類」とも呼ばれていた50~60代の友人、知人たち。バブル期の思い出を尋ねると、多くの人から真っ先に出てくるエピソードは、タクシーだった。

「会社の通勤も行き帰りはほぼタクシー。片道2千円くらいかな。あの頃は年に何度も海外旅行に行っていましたけど、成田空港への足だって必ずタクシーでしたよね。あーもったいない」(元建築関係)

終電忘れるほど楽しい

 広末涼子主演の映画「バブルへGO!! タイムマシンはドラム式」(2007年)にも出てくる1万円札を振ってタクシーを止める光景も、銀座や六本木の交差点などで見た人は多い。

「深夜のタクシーは、運転手様に『乗せていただく』感覚。普通に手を挙げても、止まってなんてくれないですよ。私も帰りが遅くなると、最寄りのJR駅から3千円以上かけてよくタクシーに乗ってましたけど、これが長蛇の列で。でっかい携帯電話を持っているタクシーの運転手さんと仲良くなって、ホットラインで呼んでいたこともありました」(専門学校講師)

「タクシーのおつりをもらうのが面倒と、1万円札からでも数千円のおつりなら『取っておいて』と言うおじさんがけっこういた。新入社員だった私も、小銭のおつりはもらった記憶がありません。どうかしてますね」(元アパレル)

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