阪神時代はチームの中心選手だったが寡黙なイメージが先行していた。2012年から2016年まではチームの主将(野手の主将を含む)を任されたが、その時も背中でチームメイトを引っ張るタイプという評価がほとんど。言葉で同僚を鼓舞する印象はない。だが、実際は“弁が立つ”男であり、テレビに出演した際にも印象に残る発言で番組を盛り上げている。
周囲の人間の話を聞いても現在の「ぶっちゃけキャラ」は驚くべきものではなく本来の姿のようだ。
「心を開いた仲間内ではよく喋るので、スポーツニュースなどで見ると二重人格に思えた(笑)。野球がとびきり上手くて、性格も裏表ない良い奴なので女性にもモテていた。阪神時代に写真週刊誌に撮られたのも別に驚かなかった」(早稲田大野球部時代の同僚)
引退後は野球関連の仕事はもちろん、ドラマで俳優デビューを果たすなど活動の場を増やしている。プロ野球の現場からは離れており、立場的にも忖度なく話せることで本来の姿が現れてきてもいるようだ。
「トリには(阪神の)縦縞のユニホームで現役引退して欲しかった。いつ引退しても良いような準備もされていた。もちろん商売的にも引退試合は儲かる。そういったこと全てがゼロになってしまい、面白くなかった人もいただろう。ロッテ移籍で阪神とは多少の距離ができた感じ」(阪神関係者)
「ロッテ移籍は事務所が同じ井口資仁監督(当時)の存在もあり、将来の幹部候補と言われていた。しかし井口監督退任とともに球団の体制も変化、それらも白紙となり現役を引退した。今は完全フリーの立場となり、阪神を含めた全球団とフラットな関係になった」(元ロッテ担当記者)
関西の球団に入るのは「嫌だった」と語ったMBSテレビ『ごぶごぶ』では、「球団とか入ると、人間関係が面倒くさいじゃないですか」と、組織に縛られることなく“自由”でありたいとも明かしている。
今やぶっちゃけキャラも定着しつつあるが、16年間プレーした古巣・阪神の一員とし現場復帰して欲しいという声があるのも事実だ。
「『トリは阪神の人間』という思いを誰もが持っている。ロッテとの関係もなくなり、臨時コーチで呼べたことに誰もが喜んでいる。できれば将来的に監督をやって欲しいと思うが、(どんな形でも良いので)本人の望むやり方で阪神といつまでも関わって欲しい」(阪神関係者)